■カートップ実践例
大阪北港フリートの石川 光輝さんが,ご自身で利用されているカートップ用品を解説してくださいました。
遠征される方にはとても参考になりますよ!
■車に積んで出かけよう!
テーザーはカートップで移動することを前提に設計されているので、カートップは思っているよりも簡単です。2分割のマストは4メートル以内に収まるし、68キロのハルは男2人いれば持ち上げられます。カートップに要する時間は慣れれば20分もあれば十分。バウを軒下につり下げておけば一人でもカートップすることは可能です。高速道路を時速100キロで走っても何の不安もありません。テーザーのカートップ移動をしたことのない人のために、その準備と手順についてまとめてみました。
野尻湖、猪苗代湖、浜名湖、大阪、芦屋と全国各地をカートップで走り回った、実証済みの方法です。カートップの参考にしてみて下さい。テーザーを車に積み、キャンプ道具を詰め込んで、あちこちの海や湖に出かけて見ませんか。
■準備
用意するもの
- ルーフキャリア一式
できるだけ長いバーのもの。ハルのビーム長の170センチあれば申し分なし。車種によって取り付け方が違うので、購入時に確認のこと。 TERZZO、THLEEが代表的なルーフキャリアメーカー。 - クッション材
ルーフキャリアのバーに巻き付けて、テーザーを乗せたときの緩衝剤と滑り止めになります。ウレタン製のものが多い。 - バックル付きバンドロープ
5~6メートル 2本(ハル固定用)
3メートル 2本(船台固定用) - フック付きショックコード 60センチ 2本(ロアマスト固定用)
- ロープ
6ミリ三つ編ロープ 7メートル 1本(バウ固定用)
6ミリ三つ編ロープ 6メートル 1本(スタン固定用) - その他
カーペットの切れ端少々、蛍光テープなど(ロープ類の長さはアコードワゴン用なので、車種によっては多少長さが違ってきます)
■手順
- ブーム、アッパーマスト、セール、センターボード、ラダー等の艤装品を車に積み込みます。トラベラーロープはスウォートに巻き付けて縛っておく。ベーラーは閉めておくこと。
- ロアマストをルーフキャリアのバーの下から抱かせて、フック付きのショックコードで縛り、キャリアベースに引っかけて止めます。前後のキャリアの間隔が短い場合は船台に縛って載せることもできます。
- ハルを船台の上で横倒した状態から、2人でバウとスタンを持ち上げ、ルーフキャリアに乗せます。前後左右の位置を調整して座りのよい状態にします。バウデッキと中央デッキの継ぎ目の位置が前のルーフキャリアバーにくるとバランスがいいようです。
- 2本のバンドロープでハルをルーフキャリアに縛りつけます。バックル付きバンドを使うと引っ越し結び(南京締め)と同じテンションでワンタッチで固定できます。かなりのテンションがかかるので、ロアマストを縛らないように避けて縛る。ハルとバンドの接する所にカーペットの切れ端を当てるとよい。
- 船台をハルの上にかぶせて乗せ、バンドロープでキャリアに縛り付けます。
- 前のバンパーの下にある左右のフックからロープを取って、バウアイを通して反対側のフックにかけ、更にバウアイまで通して逆V字に縛り付けます。このとき、船台のハンドルも一緒に固定します。走行中にバウが左右に振れないよう、ある程度のテンションをかける必要があります。
- 後ろのバンパーのフックからロープを取り、スターンのガジョンのホールを通して縛り付けます。前と同じように逆V字に縛るのが望ましいですが、車種によってはバンパーの中央に一カ所しかフックのないのもあります。
- ハルを揺らして車と一体になっているかどうか確認します。
■走行上の注意
道路交通法では車に積む荷物がはみ出す場合、車の全長の1/10以内となっていますので参考までに。はみ出したスタンに蛍光テープや赤い布きれ(B旗など)をつけて、追突防止の工夫もしてみて下さい。
急ブレーキ、急発進、急ハンドルなど、急のつく運転は避けること。車間距離を十分にとって安全運転で出かけましょう。風が強いときはスピードを出し過ぎないように。特に横風が強いとバウが振られることがあります。サービスエリアなどでロープの緩みがないかどうか時々チェックしてください。
スピードを出すよりは早めの出発を。