レポート:JPN2655 テーザー葉山フリート 中村 賢一さん

テーザー級和歌山ワールドメモリアルレガッタ 総合成績

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11/8(日)にテーザー和歌山ワールドメモリアルレガッタが開催されました。地元、岡本さんと2度目のペアを組ませていただいたテーザー葉山フリートの中村からレポートさせていただきます。

あいにくの天候にも関わらず全国から10艇が参加しました。先月のテーザー全日本での雪辱を晴らしたい人、来期の全日本開催が和歌山に決定して練習したい人など、思惑はそれぞれだったと想像します。最近テーザーではよく親子ペアも見受けられますが、今回は10艇中7艇が男女ペアでした。テーザーは誰とでも長く楽しめるクラスだと実感させられたレースにもなりました。

そんな参加メンバーにとっては厳しいコンディションが待ち受けていました。予報されていた前線通過による突風を気にしつつ出艇しましたが、吹いてきたと思ったらどしゃぶりの雨、降り終わったら風が無くなる、というつらい時間が続きました。2度、予告信号と延期を繰り返し、3度目にようやく南風でレースを開始。その後はレースを経るたびに風が上がってきて、前線のリスクを意識しながらのレース展開となりました。比較的高い山が近くて、いわゆる吹きおろしの風がレース海面を支配しており、スタート前にコースの有利サイドが右なのか左なのかを的確に判断するのは難しかったと思います。風の振れに加えて強弱も激しく、単純に艇のスピードを維持することもままならないとても難易度の高いレガッタでした。

第1レースはスタート直後に風が弱まりましたが、南東からのブローを最初に掴んだ艇が先行し、途中何度も順位が入れ替わりながら、渡辺/中野組がトップフィニッシュ。2位 中村/岡本組、3位 石川/黒臺組、4位 池田/秋吉組と続きました。第2レースになると、一番強いブローではオーバーパワーになるほど徐々に風が上がってきました。しかし相変わらずの風の振れと強弱差で、特に上マーク付近で左右どちらの風が支配的かを見誤ると一気に順位が落ちるような状況でした。そんな中最終上マークで有利な左サイドからアプローチした軽部/軽部組がその後のリードを保ち1位でフィニッシュ。第3レースはさらに強いブローが入るようになった一方で、風が極端に落ちるレグも存在し不安定さが増していきました。途中、米本/堀之内組がトップ争いを繰り広げるも、最後は新婚の山村/山村ペアがめでたくトップフィニッシュで締めてくれました。

めまぐるしく順位が変わったレースでしたが、レース委員長の山口さんから「3レースとも200度のマーク設定でした」との講評に代表される通り、風軸は意外にも安定していたようです。結果3レースとも大きく崩さなかった中村/岡本組、渡辺/中野組、軽部/軽部組がそれぞれ1位?3位入賞となりました。閉会式では、来年和歌山全日本の開催を盛り上げようと、遠方から来た人それぞれに地元の清酒が賞品として提供されました。ぜひ次回のテーザー全日本選手権大会は多数の艇に参加いただきたいと思います。